相続Q&A

「不動産の遺贈と登記」

質問内容

先日,友人Aが死亡しました。友人Aが亡くなった後,引出の中から遺言書が見つかったそうです。これを見つけたAの妻が裁判所で検認手続きをとったところ,遺言書には,Aが所有する別荘(土地と建物)を私に遺贈すると書かれていたそうです。
友人Aには妻子がいますが,折り合いが悪く別居しており一人暮らしをしていました。私とAとは,学生時代から仲が良く,毎年夏にはAの別荘で休暇を過ごしていたので,Aはこの別荘を私に譲ろうと思ってくれたようです。
私は,Aの好意を受けるつもりです。そこで,この遺言書により土地建物の登記名義を私に変更したいと思うのですが,私が単独で登記をすることは可能でしょうか。できれば,Aの妻子とは話をしたくありません。

回答

受遺者に対する所有権移転登記は,受遺者を登記権利者,遺言執行者を登記義務者として共同で申請することとなります。したがって,Aが遺言により遺言執行者を指定しているのであれば,貴方と遺言執行者が共同で所有権移転登記手続きをすることとなります。仮に,遺言で遺言執行者が指定されていない場合には,Aの相続人全員が登記義務者となりますので,相続人(Aの妻子)に手続きを協力してもらう必要があります。Aの妻子が登記手続きに協力しない場合には,家庭裁判所に遺言執行者選任の申立てを行い,遺言執行者を選任してもらう必要があります。
貴方が今後,実際にどう動くべきかについては,Aの相続人が,Aから貴方への遺贈について了承するのか,遺言無効又は遺留分減殺請求などの主張をして争うのか否かによって大きく異なることが予想されます。仮に,Aの相続人が貴方への遺贈について異議を唱える状況であれば,早めに弁護士に相談されることをお勧めします。

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